ワゴン車はあゆみの気持ちとは裏腹に、関越道を軽快に走っていた。目的地は地方在住の緊縛(ボンデージ)マニア氏の住居兼スタジオ。スタッフさえどのような責めが行われるのか、よく知らずに向かっていた。2度目の出演とはいえ、重い空気を感じ取っていたのだろう。にこやかだったあゆみの表情がだんだんと曇っていく。不安はマニア氏と対面してさらに増した。なんと頭から黒装束をすっぽりと被った氏は決して素顔を我々に晒さなかったのだ。挨拶も言葉少なく部屋に通され、説明も最小限に抑えられ、氏の言うとおりに従うしかない状況に。あゆみを1分ほど舐めるように見つめた氏が、カメラ位置だけ指示し早々と責めを開始していく。 |
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